選抜高校野球が開幕しましたね。
しばらくするとプロ野球も開幕しますし、いよいよ野球シーズン到来って感じです。
野球好きにはなんとも心がウキウキとする季節です。
ところで、先日会社の事務の女性からこんな質問されました。
選抜高校野球って3月にやりますよね?
でも、3年生ってその時期卒業していません?
そもそも高校野球のシーズンっていつ始まりのいつ終わりなんですか?
夏の甲子園(選抜高校野球)と春の甲子園大会(選手権大会)との関係はあるんですか?
年間スケジュールってどんな感じなんですか?
とまぁ、呆気にとられるくらいに五月雨式に質問を受けてしまいました(笑)。
えぇ、教えますとも!それで野球に興味を持ってくれるのであればね!!
と言う訳で、今回は高校野球の年間スケジュールってどんな感じになっているかをお伝えしようかと思います。
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【目次】
目次
高校野球の年間スケジュール概要
まずはじめに、、、高校野球の1年は夏に始まり夏に終わります。夏とは、夏の甲子園(選手権大会)と大きく関わっています。
夏の甲子園(選手権大会)に出場できるチームは通常49チーム(記念大会はもう少し多い)ですが、それ以外の4000校近い数の高校は7月の県予選で敗退しているわけです。
つまり、3年生は、夏の甲子園の県予選大会で敗退した時点で引退です。当たり前ですが、甲子園に出場したチームは負けた時点で引退です。
春の選抜高校野球で敗退したチームの選手があまり涙しないのに比べて、夏の選手権大会で敗退したチームの選手の多くが涙する理由はここにあります。
夏始まり、夏終わりと言う事を念頭に置いて、年間スケジュールをざっと説明します。
- 秋季県大会・・・9月~10月
- 秋地区大会・・・10月下旬~11月上旬
- 明治神宮大会・・・11月
- 選抜高校野球(春の甲子園)・・・3月下旬
- 春季県大会・・・3月下旬~4月上旬
- 春季地区大会・・・5月
- 選手権大会県予選・・・7月
- 選手権大会(夏の甲子園)・・・8月
甲子園大会(春の選抜、夏の選手権)は赤文字にしました。また、甲子園大会に直結する大会は青字にしてみました。
ざっと、年間スケジュールはこんな感じです。
それでは以降、詳細を各季節単位で見ていくことにしましょう。

新チームスタート(7月~8月)
先に述べた通り、7月に開催される選手権大会に敗退した時点で3年生は引退し、新チームが始まります。つまり、夏の甲子園で優勝するチームと県予選で敗退したチームでは、新チームの始動が1か月半も違ってくると言う事になります。
友人が某強豪校(甲子園にも出場している)でコーチをしているのですが、「2年連続で甲子園に行くのは本当に難しい・・・」と漏らしています。まぁ納得です。甲子園に出場した年は次のチームのチーム作りが遅れるわけですからね。
地獄の夏休み
高校は7月下旬から夏休みに入りますよね?この新チームで迎える夏休みは地獄の夏休みです。そこそこの強豪ともなると、学校に泊まり込みで夏合宿などもあります。うちも地獄の夏合宿ありましたよーー。
この時期は9月から始まる秋季県大会に向けて、可能な限りチーム力を上げる時期になります。
ひたすら実戦練習と練習試合を繰り返して、絶対的な実践経験値を上げていきます。
秋(9月~11月)
秋季県大会(9月~10月)
9月に入るといよいよ、秋季県大会が始まります。この大会は春の選抜高校野球出場権が掛かった大事な大会になります。と言っても、県大会で上位まで勝ち進んで、地区大会に出場することが大前提になりますが。
秋季県大会の仕組みは各県によります。
私が高校球児の頃の秋季福岡県大会は、南部地区(福岡地区)と北部地区(北九州地区)で別々にトーナメントが組まれて、それぞれの優勝校1校ずつが九州大会に出場できるシステムでした。
例えば、今住んでいる滋賀県なんかは、全校(60校くらい)でトーナメントを組んで、優勝校と準優勝校の2校が近畿大会に出場出来るようです。近畿大会が滋賀県で開催されるときは3位のチームまでが近畿大会に出場できるようですね。
秋季地区大会(10月~11月)
秋季県大会で上位に進んだチームは各地区大会に出場します。この大会で上位に進出すると選抜高校野球への切符を手に出来ますので、ここまで勝ち進むと甲子園をかなり意識しての戦いになります。
選抜高校野球の出場校の枠は各地区ごとに決められていますので、各地区によって、どこまで勝ち進んだら、選抜高校野球への出場が当確になるかが変わってきます。
選考基準に関しては、以下の記事を参考にしてください。
選抜高校野球の出場校の決め方と傾向を一発チェック!
つまり、福岡県の高校で言うと、以下のようになります。
- 福岡県大会で上位に勝ち進み、九州大会の出場権を得る
- 九州大会でベスト4以上まで勝ち進むと当確
滋賀県で言うと以下のようになります。
- 滋賀県大会で上位に勝ち進み、近畿大会の出場権を得る
- 近畿大会でベスト4以上まで勝ち進む事で当確
- 近畿大会でベスト8以上まで勝ち進む事で当落上ライン
明治神宮大会(11月)
この大会はおまけのような物です(笑)。下記地区大会の優勝校のみで開催される大会です。以下の10校のトーナメント方式です。
- 九州地区大会優勝校
- 中国地区大会優勝校
- 四国地区大会優勝校
- 近畿地区大会優勝校
- 東海地区大会優勝校
- 北信越地区大会優勝校
- 関東地区大会優勝校
- 東京都大会優勝校
- 東北地区大会優勝校
- 北海道大会優勝校
ご察しの方もいるかと思いますが、この大会に出場するチーム=選抜高校野球の出場権確定しているチームなので、ほんとおまけの大会です。
この明治神宮大会には大学の部と高校の部があるのですが、メインは大学の部で高校の部は本当におまけです(笑)。
とは言いながら、この大会で優勝した高校が所属する地区には選抜出場校の枠が1校増枠しますので、重要と言えば重要なんですけどね。。
秋の番外編
秋にはもう一つ大きな大会があります。それは国体です。国体の出場校は夏の選手権大会出場校から選出されます。選考基準は明らかにされてはいないのですが、おおよそ、ベスト16に残った高校から12校が選出されます。
と言う事は?
そう、新チーム結成後に開催されている大会なのですが、国体だけは引退した3年生も加わったチームで戦うことになります。
はい。遊びのような大会です(笑)。
松坂投手が所属していた当時の横浜高校が、春の選抜高校野球、夏の選手権大会、秋の国体を制して三冠達成!などと言われていました(当時は明治神宮大会はありませんでした。)。確か、この年の横浜高校は公式戦で一度も負けることがなかったはずです。改めて、松坂投手の凄さがわかりますね。
冬(12月~2月)
この時期はひたすら、体力づくりのトレーニングをする高校がほとんどです。以前は雪国の高校やまともな練習が出来ないから不利だ!などと言われていて、実際に、戦績もパッとしませんでしたが、最近は練習環境の整備などもあるのか、雪国の高校も立派な成績を残しています。
ちなみに、強豪校ともなると、冬の合宿なんてものもあるみたいですね。
前田健太投手(広島→ドジャース)が言っていました。「PL時代の冬合宿は二度とやりたくない。」と。よっぽどだったんでしょうね(笑)。
春(3月~6月)
3月になると、選抜高校野球に出場する高校もそうでない高校も、冬場のトレーニングメニューから、ボールを使った実践トレーニングメニューに切り替わってきます。選抜高校野球(3月下旬)
ご存知、春の甲子園ですね。新年一発目の公式戦はこの選抜高校野球になります。
以前(私が高校球児だったころ)は、3月25日くらいに開会して、4月初旬までやっていました。年によっては決勝戦が始業式と重なったりして、応援団の都合がつかなかったりしていましたね。
最近は3月20日くらいに開会して、3月のうちに終わる事がほとんどです。
先に述べた、高校の始業式やプロ野球の開幕に配慮(阪神タイガーズの本拠地問題)したものと思われます。
春季県大会(3月下旬~4月上旬)
選抜高校野球が開催されている裏では、春季県大会が開催されます。この大会は5月に開催される、春季地区大会への出場権がかかっています。
甲子園に直結する大会ではありませんが、県によっては夏の県予選のシード校先行にも関わって来ます。
春季地区大会(5月)
春季県大会の上位行校と、選抜高校野球出場校が参加して、各地区大会が開催されます。上に書いた通り、甲子園に直結する大会ではありませんが、この大会で優勝して夏の選手権(甲子園)に出場するような高校は選手権でも優勝候補の一角になります。
春の番外編
春は各県によっていろいろな大会が開催されるようです。私がやっていたころの福岡では、5月に福岡市長杯なる大会が開催されていましたし、6月にはNHK杯と言う大会も開催されていました。
いずれにせよ、春のこの時期は実戦経験を積む時期ですので、どの高校も毎週のように週末は練習試合を組みます。
夏(7月~8月)
7月になると、いよいよ選手権(夏の甲子園)の県予選が始まります。夏の県予選は沖縄を皮切りに開催されます。例年、出場一番乗りも沖縄で、大阪・愛知・神奈川あたりの出場校が200校に迫る様な県が最後の出場校になる事が多いです。
県予選に合わせて、合宿を組む高校もある様です。この合宿は鍛える目的よりも調整目的の合宿ですね。
先にも書いた通り、この県予選で敗退した瞬間に3年生は引退で、新チームへと引き継がれます。
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あとがき
今回は選抜高校野球の開催に合わせて、高校野球の年間スケジュールについて書かせていただきました。- 高校野球の1年は夏に始まり夏に終わる
- 新チームになって早々に始める秋季大会は春の選抜高校野球の選考に直結している
- 選手権大会(夏の甲子園)の県予選で敗退した瞬間に3年生は引退
特に秋の大会が春の選抜高校野球の出場校選考に直結していると言う事はあまり知られていないんですよねー。
いずれにせよ、高校野球シーズンが一番活発になるのは春の選抜高校野球から夏の選手権大会の間です。
そういう意味でも、開幕した選抜高校野球を存分に楽しませていただこうと思います。
ええ!もちろん甲子園球場に足を運びます。
では!
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