なんかすげぇお祭りやってるなぁ・・・。

一昔前の話しですが、関西ローカルの深夜でやっていた”クイズ紳助くん”と言う番組で見た東北のお祭り。

その番組は突撃隊と呼ばれるよしもとの若手お笑い芸人が、全国のいろいろな行事を飛び入りで体験しながら、VTR途中でクイズが出題される番組です。

そのお祭りの名は”蘇民祭”。

岩手県奥州市にある黒石寺というお寺で夜通し行われる過酷かつ厳粛なお祭りでした。

何が過酷って、このお祭り、男性は下帯(ふんどし)を一枚だけ着用したほぼ全裸の状態で、夜通し、神事に挑みます。しかも2月の東北地方で、、です。

今回はそんな蘇民祭を是非とも皆さんに知ってほしいので、2017年蘇民祭の開催概要をお伝えしようかと思います。

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蘇民祭の開催概要

蘇民祭の歴史・由来

奈良時代の文献である「備後国風土記」にその由来となった蘇民信仰の逸文が残されているようです。

北海の武塔神(たけあきのかみ)が南海の神の娘をめとろうと旅に出、途中で日が暮れた。そこに蘇民将来と巨旦将来という兄弟が住んでいた。兄の蘇民(そみん)将来は大変貧しく、弟の巨旦(こたん)将来は裕福で家や倉を百余りも持っていた。武塔神は弟に一夜の宿を借りようとしたが断られ、やむなく兄の家に泊めてもらった。兄は粟の飯でもてなした。後に武塔神は八人の王子と帰る途中、兄の蘇民将来の所に寄り「かつての報いをしよう。おまえの子孫がその家にいるか」と問うと、「妻と娘がいる」と答えた。 すると「茅の輪(ちのわ)」を腰に着けるよう命じた。その夜、神は蘇民と妻、娘を除いてすべてを滅ぼしてしまった。そして「私は須佐之男命(すさのおのみこと)なり、後の世に疫病あらば蘇民将来の子孫といい、腰に茅の輪をつける者は疫を逃れるであろう」と言った。


ちょっと、難しいですが、簡単に訳すと、、、

主人公(蘇民)は、暮らしは貧しいけれども、汚れの無い心を持っていました。自宅に訪れてきた神(逸話中の武塔神)を心からもてなしたことで、その後、神にその報いを頂き、後の世でも主人公(蘇民)の子孫を手厚くもてなす約束を頂いた。

と言う内容の物語です。主人公とその妻子以外が滅ぼされたってのが、極端すぎて微妙な所ではありますが(笑)。

蘇民祭はそんな逸話から、蘇民の子孫であることを神様に示して、無病息災や五穀豊穣をお祈りするお祭りと言われています。

そんな事から、少なくとも起源は奈良時代で、少なくとも1000年以上の歴史があるお祭りと推測されています。

蘇民祭のイベントと流れ

蘇民祭は旧正月7日夜から8日早朝にかけて行われます。

2017年は2月3日、4日の2日間にあたります。

蘇民祭は以下の五つの行事から成ります。

  • 夏参り(裸参り)
  • 2月4日の午後10時から行われます。

    極寒の瑠璃壺川(るりつぼがわ)(山内川とも言う)で身を清め、黒石寺の妙見堂から薬師堂を三巡して、厄災消除、五穀豊穣を祈願します。



  • 柴燈(ひたき)木登り
  • 2月4日の午後11時30分から行われます。

    本堂前に積み上げられた松の木に点火をし、積み上げられた松の木に登って火の粉をあびて身を清めます。柴燈護摩とも言います。



  • 別当登り
  • 日が変わって、2月4日午前2時から行われます。

    住職が、蘇民袋を従えて、本堂に入って、厄災消除・五穀豊穣を祈願した護摩を焚きます。

  • 鬼子登り
  • 2月4日午前4時から行われます。

    数え年7歳の男児二人が麻衣をつけて、鬼面を逆さに背負います。その状態で大人に背負われて、本堂に入ります。

    鬼子が本堂に入った後、住職が外陣に出て曼荼羅米(まんだらまい)をまきます。その後、外にある護摩台に燃えさかるたいまつが置かれ、鬼子がこのまわりを三度廻ります。

  • 蘇民袋争奪戦
  • 2月4日鬼子登り終了後から行われます。

    いよいよ、蘇民祭もクライマックス。小間木(こまぎ)がぎっしりつまった蘇民袋を裸の若者たちが奪い合います。



    開始後すぐに、袋に刀が入り、中の小間木がとび散ります。この小間木を持っている者は、厄災から逃れると言われており、争奪戦になります。

    更に小間木が無くなり空になった袋の争奪戦が1時間ちょっと続き、最後に袋の首の部分を握っていた者の判定を下して祭りは終わります。この袋の首の部分を握っていた者は取主と呼ばれています。

蘇民祭の参加方法

お祭りには地元住民以外の一般の方でも参加可能です。

但し、一番の見どころである蘇民袋争奪戦だけは事前に登録が必要なので、祭り案内所で登録を済ませておきましょう。2月4日0時から蘇民祭案内所で登録可能です。

蘇民祭の案内チラシにも記載がありますので、良く読んでおきましょう。

外部リンク:黒石寺蘇民祭


また、下帯と足袋も準備が必要ですが、蘇民祭案内所でも購入が可能です。足袋は何足か用意しておき、ところどころで挟む小休止の時に履き替える方が良いです。小休止中は上着を羽織ることなどで暖を取れますが、足袋は濡れてしまうので、新しい物に履き替える事をおすすめします。

一つだけ言えるのは、軽い気持ちで参加しない事!地元の住人の方々にとってはあくまでも神事です。

会場(黒石寺)へのアクセス

公共交通機関でアクセスする場合、最寄り駅はJR東北本線の「水沢駅」になります。東北新幹線の停車駅である「水沢江刺駅」から臨時のバスが出ており、「水沢駅」を経由して黒石寺へと行ってくれます。
但し、バスは以下の通り、本数が少ないです(笑)

水沢江刺駅発、黒石寺行き

  • 2017年2月3日(金)
  • 水沢江刺駅発 午後9時25分 (水沢駅 午後9時45分経由)
    水沢江刺駅発 午後10時30分 (水沢駅 午後10時50分経由)

  • 2017年2月4日(土)
  • 水沢駅発 午前0時
    水沢駅発 午前3時50分

水沢駅・水沢江刺駅行き

  • 2017年2月3日(金)
  • 黒石寺発 午後11時30分 (水沢駅行き)

  • 2017年2月4日(土)
  • 黒石寺発 午前0時45分 (水沢駅行き)
    黒石寺発 午前5時30分 (水沢駅行き)
    黒石寺発 午前6時45分 (水沢駅経由水沢江刺駅行き)

車でアクセスされる方は、黒石寺前の臨時駐車場を利用しましょう。蘇民祭開催中の2月3日、4日は黒石寺前を走る国道343号線が全面通行止めになります。
また、4日明け方の蘇民袋争奪戦を行っている時間帯は駐車場からの出庫も一時禁止となりますのでご注意下さい。



まとめ

今回は2017年2月3日~4日にかけて開催される黒石寺蘇民祭についてご紹介しました。

確か冒頭で紹介した番組で、突撃取材していたお笑い芸人は”プラスマイナス”だったと思います。本当に夏参りから蘇民袋争奪戦まで通しで参加していましたから、相当の根性ですよね。

ちなみに、2008年にこの蘇民祭のポスターをJRが掲載拒否したという騒動で、一躍有名になりました。ポスター問題に関してはこちらの記事(日本三大裸祭り・黒石寺蘇民祭。2017年版のポスターを予想してみる。)で軽く紹介しています。

尚、ポスターの予想は外してしまいました。読みはいい感じだったんですけどね(笑)。



<出典:黒石寺>

2017年には行く事は出来ないですが、この蘇民祭には一度足を運んでみたいと思っています。もちろん、現地の生の厳かな雰囲気を感じてみたいからです。

参加は・・・さすがにやめておきます(笑)。

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