医療費控除ってご存知ですかね?
詳しく知らないまでも、その言葉を聞いたことくらいあるかと思います。
簡単に言っちゃうと、年間に掛かった医療費が10万円を超えた場合、10万円を超えた額を年間所得から差し引くことが出来ます。つまり、所得税などの税金が多少なりとも安くなります。
でも、大きな病気に掛からない限り、医療費が年間10万円ってそうそう行かないですよね?
今日はそんな方々に朗報をお届けします。
2017年1月1日より、セルフメディケーション税制と言う制度が始まります。この制度で医療費が10万円行かなくても控除を受けられる可能性があるのです。
そんな訳で、今回はまだあまり知られていない”セルフメディケーション税制”による控除を受ける為に、4つのポイントと注意点について話ししようと思います。
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目次
そもそもセルフメディケーション税制とは?
まずは、少しだけ”セルフメディケーション制度”について説明する必要がありますので、お付き合いください。
なぜ?
2013年より「国民の健康寿命が延伸する社会」が国の医療テーマの一つになりました。
それに伴い、予防や未病改善、自己治療など、保険に頼らない健康管理を促進するための行動が検討されてきました。
国がその行動を支援する目的で施工されるのがセルフメディケーション税制になります。2017年1月より施工されます。
どんな?
簡単に言うと、医療費控除の選択肢を増やす為の制度です。
冒頭でお話しした通り、従来は治療の為に掛かった医療費の合計が10万円を超えた場合のみ控除の対象となっていました。
それが、セルフメディケーション税制では医薬品の年間購入額が12000円を超えると控除対象になります。
所得からの控除となりますので、当然、申告が必要になります。具体的には医療費控除と同じ確定申告にて還付申告をする必要があります。
それでは、還付申告までの4つのポイントを見て行きましょう。
還付申告までの流れ
STEP0 大前提
セルフメディケーション税制の大前提の部分になります。
この制度は健康管理、予防、自己治療を推進していく為の支援制度なので、還付申告する人が健康の維持増進や予防への一定の取り組みを行っている事が条件になります。
特定健康診断、予防接種、定期健康診断、がん検診などを受診している事を証明出来なければ、還付申告をしてもお金は戻って来ませんので注意が必要です。
STEP1 対象医薬品を買う
医薬品であれば何でもかんでも対象と言う訳ではありません。
セルフメディケーション税制の対象となる医薬品は”スイッチOTC医薬品”と呼ばれる医薬品になります。
スイッチOTC医薬品とは、医療用から転用(スイッチ)された市販医薬品の事を言います。
具体的には以下のロゴが印字されている商品が目印になります。


但し、即座にこのロゴが商品に打刻されるわけではありません。
ロゴの打刻の無い商品は、店頭のPOPやプライスカードの方に対象である旨の記載があるようですので、それをチェックしましょう。
スイッチOTC医薬品につきましては、以下の記事で詳細を説明していますので、参考にして下さい。
セルフメディケーション税制で再注目!?スイッチOTC医薬品とは?
STEP2 レシートを保管
セルフメディケーション税制で控除を受けるには対象商品の購入を証明するレシートや領収書が必要です。
特に以下に記載の項目は必須になりますので、必ずチェックしましょう
- 商品名
- 金額
- 当該商品がセルフメディケーション税制対象商品である事が明記されている事
- 販売店名>
- 購入日
特に3番は見落としがちです。2017年以降薬局のレジスターも順次対応されていく様ですが、必ずチェックしましょう。



レシートに記載が無い場合は領収書を発行してもらい、“但し、セルフメディケーション対象商品である”と明記して貰いましょう。

STEP3 申告する
対象医薬品の購入金額が12000円を超えていたら、税務署で確定申告(還付申告)をしましょう。
ちなみに、生計を一にしている家族の分を合わせて12000円超えていればOKです。
一つ注意してほしいのが、医療費控除と同時に受けることは出来ません。
下記の金額の多い方で還付申請しましょう。
- 従来の医療費控除 年間医療費 - 100000円
- セルフメディケーション税制 購入した対象医薬品 - 12000円
この辺りの事については以下の記事で実例を出して説明していますので、参考にして下さい。
結局のところ、セルフメディケーション税制と医療費控除の違いってなぁに?
まとめ
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今回は2017年1月より開始される、セルフメディケーション税制について、申請までの4つのポイントをお伝えしました。
簡単にまとめますと以下の通りです。
- 健康の維持増進や予防への一定の取り組みを行っている事が条件
- 対象となる医薬品は”スイッチOTC医薬品”と呼ばれる医薬品
- レシートを大切に保管すべし。
- 対象医薬品の購入額が12000円を超えたら、確定申告で還付申告しよう
特に、レシートの記載内容には注意しましょうね。特に”セルフメディケーション税制対象商品である旨”の記載漏れには要注意。
あと、医療費控除とは同時に申告できませんので、こちらもご注意ください。
最初のうちは対象商品ロゴの対応や薬局のレシートの対応も間に合わずに、若干、混乱しそうですね。
ですが、この記事で書いている事を注意しておけば、もらい損しなくて済みます。頭の片隅に入れておきましょうね。
それは、今回はこの辺りで失礼させて頂きます。
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